初めての授乳、本当に大変ですよね。
わたしもトラブル続きでしたが、生後4ヶ月頃には落ち着きました。
ってさらっと書きましたが、あの壮絶な出産を乗り越えて、その日から一日も休まず、十分な睡眠もとれぬまま痛みに耐え授乳を続けた4ヶ月間。
し、しんどすぎる…
わたしの地獄の4ヶ月間の経験が、まさに今授乳を泣きながら頑張っている誰かの役に立ちますように。
授乳はどんな形であれ確実に終わる
夜中に何度も起きて、歯を食いしばりながら授乳していたあの頃。
いつか良い思い出になると信じて、卒乳のことを想像して耐えていました。
でも、同じ時期に出産した友達のインスタ、めちゃめちゃキラキラしてるんだけど…
- Qこんなに授乳がつらいの、わたしだけ?
- A
違います!
- Qこの痛み、いつまで続くの?
- A
生後2〜3ヶ月で落ち着く方が多いようです。
わたしは軌道に乗るまで4ヶ月ほどかかりましたが、どんな形であれ、いつか終わりはきます!
授乳について相談できるところ
産院を退院するときに相談先の説明があったり、自治体で行われる新生児訪問などで相談先を教えてもらえます。
またネットで探すと、相談を受けている助産院などが見つかることもあります。
ただ助産院は保険適用外のことも多いから、内容と料金の確認もしっかりしよう!
乳房マッサージ+授乳指導で5千円!なんてところも珍しくないよ。
わたしは産婦人科で2回、地域で活動している助産師さんに2回、乳房マッサージしてもらいました。
特に産婦人科は保険適用だったので、とても良心的な値段でした。慌ててよく分からないところに駆け込まなくてよかったです!
授乳トラブルを少なくするルーティーン
保健師さんに教わったことを中心とし、最終的に確立した授乳ルーティーンです。
- STEP1.正しい授乳姿勢を整える
授乳クッションを使用し、楽な姿勢をとりましょう。
- STEP2.両肩をグルグルと気持ちいい程度に回す
肩、乳房周りの血流を良くします。
- STEP3.乳房を上下左右、痛くない程度にぎゅーっと寄せてマッサージする
母乳が一部に偏らないよう、乳房全体をほぐすイメージです。
- STEP4.乳房全体を円を描くようにマッサージする
STEP3の延長で、ぐるぐるとマッサージします。
- STEP5.乳首を人差し指と親指で軽く挟み、痛くない程度に何度か引っ張り柔らかくする
シワシワ…となっていると皮膚が縮こまり固い状態です。柔らかくして赤ちゃんが吸いやすい乳首にしましょう。(寒い時は部屋を暖かくしてください!)
- STEP6.授乳する
- STEP7.授乳し終えたら
清潔なラップを乳首に貼り、保湿する(母乳や、市販のピュアレーンなどを塗ると保湿効果アップ!)
全ての工程が、保健師さんや産院の看護師さんに教えてもらった方法です。
STEP7.のラップで保湿、本当に見た目は「……?」って感じなんですが、わたしにはすごく合っていました!
やめると乾燥して大変なことになるのでは?と思い、結局生後5ヶ月になる頃まで乳首にラップを貼っていました…。
今考えてもちょっと面白いけど、あれはやってよかったなあと思うよ。
授乳トラブルの対処法
授乳トラブルを繰り返していると、だんだん自分で落ち着いて対処できたり加減が分かってきます。
しかし自己判断や無理は禁物です!まずは先述した相談先で、専門家の判断を仰いでくださいね。
赤ちゃんが乳首を咥えない
息子が初めて乳首を咥えたのは、産後4日目でした…。
もう退院じゃん…!
全然吸ってくれなくて、その度ミルクを足して…わたしのやり方が悪いのかなって、不安と虚しさに押しつぶされそうだったよ。
対処法
赤ちゃんは産まれながらに吸啜反射を持っていますが、産まれてすぐにそれを発揮できるかどうかは個人差があります。
まだお腹から外に出たことが分かっていないこともあるようですよ。(かわいい…!)
こんな感じで入院中は看護師さんがだいぶ大雑把に教えてくれたおかげで、気持ちが楽になりました。
これに関しては具体的な対処法を挙げるのは難しいですが、自分だけで抱え込まず看護師さんや保健師さんに相談するのもいいですよ。
乳首が痛い
産まれたばかりの赤ちゃん、思いの外吸う力が強いです。
それでも強靭な乳首にするため、ある程度は痛みに耐えながら授乳を続けるよう指導されると思います。※無理はしないでください!
対処法
▶ ベストポジションを探す
一度赤ちゃんが咥えても、痛いな、違うなと思ったら指を挿し込んで一旦離します。
せっかく頑張って咥えたのに…と感じますが、ポジションが合っていないと赤ちゃんも吸いづらいです。
練習が必要ですから、何度も繰り返しベストポジションを探しましょう!
▶ 深く咥えさせる
新生児の口は小さいので、吸い方が浅くなりがちです。乳輪が隠れるくらい深く咥えさせるのが理想的です。
乳輪を指で潰してもいいので、赤ちゃんの口にねじ込むイメージで咥えさせましょう!
▶ 舌で乳首が包み込まれるように
赤ちゃんの上唇に乳首をちょんちょんと当て、赤ちゃんが口を開け舌をペロペロするのを確認します。
その舌を目がけて乳首を挿し込み(ねじ込み)ましょう。
▶ 乳頭保護器を使用する
乳頭保護具を使うと、だいぶ痛みは和らぎます!しかし合わないものを使うと、赤ちゃんが上手く吸えなかったり、母乳の出が良くないことがあります。
・・・・・・・・・
始めは上記のことを努力しても、乳首が鍛えられるまでは結局痛いです。
しかし少なくとも痛みを軽減させることはできるので、意識するといいでしょう。
乳房全体が痛い
始めのうちは需要と供給が一致せず、母乳が多く作られすぎてしまうことがあります。
わたしの場合はまさにこれで、本当に本当に辛い日々でした。
夜中によく乳房がパンパンに張ってしまい、まさに「痛くて1ミリも動けない」状態に何度も陥り、一人で泣いていました。
病院に行く車の振動でも痛くて痛くて…本当に辛かったよ。
対処法
▶ 泣いたらしっかり飲ませる
痛いからと我慢しすぎず、赤ちゃんに吸ってもらいましょう。
溜まっていた母乳が排出され、乳房全体の痛みはすっきりするはずです。
▶ 搾乳をする
乳首が痛くて授乳できない、赤ちゃんが飲み切れないようなら搾乳します。
▶ 乳房を冷やす
母乳が作られるのを落ち着かせるため、保冷剤などをタオルで包んで下着に挟み、痛い部分に当てて冷やします。
効果があったかは分からないけど、何もやらないよりは痛みも和らいだ気がします。
▶ 乳房を温めすぎない
こちらも上記と同様、母乳が作られるのを落ち着かせるためです。
長風呂などに気をつけましょう。
▶ 乳房を圧迫しない
シートベルト等で乳房を長時間圧迫すると、その部分の乳汁の通りが悪くなってしまいます。
わたしは仰向けでスマホを触っていて、乳房の側面を腕で圧迫していたせいで痛くなりました!
なんてデリケート…!気をつけたいね!
・・・・・・・・・
毎日ネットで検索しては「生後2〜3ヶ月になれば落ち着く」という情報を信じて泣きながら耐えていました。
でも実際には、トラブルがなくなるまで4ヶ月くらいかかったよ。
定期的に病院や乳房マッサージに通ったり、授乳について色々と教えてもらえる場所に通えば、時期は変わるかもしれません。
それでも個人差が大きいので、トラブルが落ち着く時期は断定できません。でも確実に終わりはきます!
乳房にしこりができる
母乳が作られ過ぎたり、適切に排出されないと、乳房にしこりができることがあります。
上記のように様々な理由が考えられます。
対処法
▶ 正しい授乳姿勢を心がける
赤ちゃんの咥え方やママの姿勢が適切でないと、吸われる時に偏りができてしまい、しこりができやすくなります。
今一度、授乳姿勢や赤ちゃんの咥え方を見直してみてくださいね。
▶ 乳房全体をマッサージする
授乳前に、しこりをほぐすイメージで軽くマッサージします。
保健師さんに教わった授乳ルーティーンにも記載しているので、参考にしてください!
▶ 授乳姿勢を工夫する
しこりができた方向に、赤ちゃんの下唇がくる形の授乳姿勢をとります。
乳房の外~下側のしこりなら「フットボール抱き」や「縦抱き」、内側の「しこりなら
横抱き」のイメージです。
筆者は常にフットボール抱きで授乳していましたが、乳首の痛みが安定している時には横抱きに挑戦していました。
▶ 冷やす
しこり部分にタオル等で包んだ保冷剤を当てて冷やすと、痛みが多少和らぎます。
▶ 授乳間隔を空けすぎない
母乳の需要と供給が安定するまでは、乳房の張りや痛みに常に気を配りましょう。
赤ちゃんのためにも、上記のことは常に気をつけたいですね…!
「最近安定してきたな〜」と思って油断して授乳間隔が空いてしまうと、夕方〜夜に大変なことになります…。(筆者の場合)
保健師さんによると、母乳は特に夜多く作られるそうです。
昼間に外出などで授乳間隔が空いてしまい、夜中にかけて激痛に…ということも少なくありませんでした。
▶ 体を締め付けない服装を
下着やショルダーバック、シートベルトなど、体を締め付けるものがないか確認しましょう!
正直これを産院の資料で読んだ時、「そこまで…?」と思っていました。
わたしの場合はですが、そこまで気を付けておいて良かったと思います。
・・・・・・・・
上記はあくまで軽度の場合の対処法です。
放置したり、自己判断で間違った処置を続けてしまうと、乳腺炎になるなど後々大変になります。自分で対処できる範囲を把握できるまでは気をつけましょう。
乳首に白斑ができる
乳房全体にはいくつもの乳腺があり、乳首にはその出口がたくさんあります。
乳首の一部にそのような白い膜が張ってしまうと、乳腺の出口が塞がってしまうので、母乳が排出されず先述したしこりができてしまいます。
対処法
わたしは初めて白斑ができた時、産婦人科を受診しました。
これは素人目ではほぼ区別がつきません。白斑の種類によっては、乳房マッサージを受けることで治りが早い場合もあります。
しかしかなり痛いですが、赤ちゃんにどんどん吸ってもらって、ふやけて破れるのを待つのが安全です。
かなり痛いです!吸われ始めはリアルに「ぐゥ…っ」って声が出ます!歯を食いしばって数分吸われていると、慣れてきて落ち着きます。
大体しこりと白斑はセットでなっていたよ。本当に地獄だったよ。
激痛で授乳ができない、長期間治らない、しこりの状態がひどいなど、不安なことが少しでもあれば遠慮せず専門家に相談してください!
授乳後の痛み
授乳後に乳房全体が痛いというトラブルもありました。看護師さんに相談しても、いくらネットで検索しても解決策は見つからず…。
「ツーン」とか「ズーン」って感じの痛みでした。生後4、5か月頃には落ち着きましたが、地味に痛かったな…。
30分以上授乳した時に「吸われ過ぎ」でなる方はいたらしいけど、10分の授乳でも痛かったので、謎のままでした…。
乳腺炎は?
わたしは上記の授乳トラブルを繰り返し経験しましたが、乳腺炎には何故か罹りませんでした。
乳房のエコーも撮ってもらったけど、乳腺炎まではいっていないと判断されました。
乳腺炎について詳しく書かれた日本大学病院のページがこちらです。
乳腺炎は発熱を伴うものも。何も遠慮せず病院を受診してください!
食べ物は関係している?
入院中などさまざまな場所で、看護師さん、保健師さんから「食べ物に気をつけて」と言われました。
脂っこいものや炭水化物(お餅や甘い物など)をとりすぎると、母乳が作られすぎて乳腺炎やしこりの原因になるというものです。
筆者自身確証がないため、言及しないことといたします。
他に苦労したことは?
授乳トラブルが落ち着くまでにわたしが困ったことを中心に、体験談を記載します。
授乳室での授乳が大変だった
授乳トラブル真っ最中の、外出先での授乳は大変でした。
中でもわたしはフットボール抱きで授乳していたので、授乳室のイスにその都度悩まされました!
Combiの授乳専用イス「エンジェルチェア」/引用 Combi施設用育児製品ページ
一箇所だけ、授乳クッション付き(背もたれが取り外し可能で授乳クッションとして使える)の授乳室がありました。
授乳トラブル中は、特に授乳姿勢を変えると白斑ができやすくなったり…どうしても横抱きは難しかったよ。
対策は?
おむつやタオルなどで表面を柔らかく平らにして、クッションのように使いました。
しかし広いと言っても座面は一人用なので、わたしは半分お尻がイスから落ちた状態で授乳…。
一回の授乳は20分以上になることも。めちゃめちゃ辛かった…!
車に授乳クッションを常に積んで、可能な限り車内で授乳していました。
手軽に携帯できる、授乳用エアークッションもオススメですよ。
また行く先の施設にオムツ替えスペースや授乳室があるか分かる、こちらのアプリは大活躍しました!
利用したママ、パパによって情報が集まっていく仕組みのアプリだよ。特にイスのタイプが写真で確認できて良かった!
利用者が多いところだと、中の様子が写真で確認できます。口コミも参考になりますよ!
もちろん施設の公式サイトなども確認してくださいね!
帰省の長距離移動
息子が生後2か月の頃、産院のOKもいただき、授乳トラブル真っ最中に帰省しました。
夫の育休が取れたことなどにより、この時期の帰省となりました。
乗り換えで授乳することも考慮し、相当余裕をもったスケジュールを組み移動しました。
事前に確認すること
▶ 動きやすい座席を予約する
お手洗いの近くなど、泣いてもすぐ立ち上がってあやせるスペースがあったり、係の方を呼びやすい席がおすすめです。
▶ 授乳室の場所を確認する
これらの理由から、わたしは授乳できるチャンスがあったら、とりあえず全て授乳しました。
事前に全ての授乳室を調べておいたから、スムーズでした!
わたしは体勢的に使えませんでしたが、授乳ケープで授乳できる方は、大いに活用してください!
そして電車移動が一番長いわたしが助かったのが、
原則として全ての新幹線車両に設置されており、特急列車にも設置されていることが多いようです。
授乳専用に作られてはいないけれど、人目を気にせず授乳できる場所があってよかったです!もちろん電車内は揺れるので気をつけて利用してください!
▶ オムツ替えスペースを調べておく
ある程度の規模の公共交通機関であれば、お手洗いにほとんど設置されています。
しかし機内のオムツ替えスペースは少し狭め。移動中は揺れもあるので、汚してしまわないようオムツ替えシート も使用すると安心です。
以下が主な公共交通機関の赤ちゃん連れの方向けサービスのページです。
- JAL(赤ちゃん連れのお客さま)
- ANA(小さなお子様連れのお客様)
- JR東日本(安心して赤ちゃんと一緒にご利用いただくために)
- JR西日本おでかけネット(小さなお子様連れのお客様へのサービス)
もちろん各空港や駅にもオムツ替えスペースがあります。利用する前に調べておくと安心です!
▶ ミルク用のお湯が確保できるところを確認
完母でしたが、念の為ミルクも用意していきました。
お湯を水筒に入れて用意していったものの、ミルクに使うお湯も確保できる場所が分かっていると安心です。
授乳室にはミルク用のお湯が用意されているところもあります。
機内ではミルクのためのお湯がもらえるよ。前項目のページで確認してみてね。
授乳がとにかくしんどい方へ
一人目で何も分からず、「わたしのやり方が悪いんじゃないか」、「ずっと痛くて辛いままなんじゃないか」と泣いていたあの頃。
その渦中にいる時は本当に難しいことですが、もっと周りの人に頼ればよかったなと思います。
しんどければミルクにしたっていいし、お金や体裁を気にせずもっと頻繁に病院を受診すればよかった。夫を頼ればよかったと思います。
こんなに完母がしんどいなんて知らなかった。「母乳作るぞ!うおお!」ってなってるおっぱいをよそに、苦労なしで完ミになんて切り替えられない。このまま進むしか道はないんだと思って、頑張ってしまいました。
でも病院を受診しながら母乳の供給を落ち着かせて、ミルクに切り替えることもできたかも知れない。
もっと自治体の保健師さんたちを頼って色々と教えてもらえば、早くトラブルが落ち着いたかも知れない。
「自分が母乳を出さないと赤ちゃんが成長しないわけじゃないよ〜!もっと色んな方法探してみよう!」って、あの頃の自分に言いたいです。
毎日本当におつかれさまです。一緒に頑張りましょうね!